第1日 〜2008.12.25(木)〜

岩屋→洲本→福良(東岸の旅)

ジェノバラインで淡路島へ 岩屋ターミナルで2日間フリー乗車券「淡路島フリークーポン(2000円)」を購入
ジェノバラインで淡路島へ 淡路島フリークーポン  明石から淡路島の岩屋へは、子午線(ジェノバ)ラインの高速船とたこフェリーがある。行きは明石駅に近く、岩屋もバスターミナルに隣接した港に到着するジェノバラインに乗って以降。
 450円の乗船券を買って待合室で待っていると、やがて「まりーんふらわあ2」と船名が書かれた高速船がやってきた。これが8:20の岩屋行きになるようだ。
 明石に降りてくる人は多かったが、岩屋へ向かう便に乗ったのは30人程度。ゆったりと座って13分の海峡の船旅を楽しむ。明石海峡大橋をくぐって少し行くと、右手に岩屋の港が見えて来た。
 岩屋ターミナルでフリークーポンを買おうと思っていたのだが、定期券売り場の窓口営業は9:30から。これは困った。事務所の中にいた人に声をかけたら、快く売っていただくことができた。助かった。
1.岩屋9:00→9:17東浦ターミナル(淡路交通)400円 神戸200か17−60 いすゞ(ワンステ)
岩屋の淡路交通 淡路交通と明石海峡大橋  かつてはここから「海峡シャトル線」という高速バスが頻繁に運行されていたのだが、今では本数もわずかになってしまった。岩屋ターミナルは、フェリーとの乗り継ぎバス停に戻ってしまったようだ。
 ターミナルビルに沿って乗り場があり、その先にはバスが何台も停められる広場がある。その広場を囲むように歩道があり、そこから写真を撮るとバスのバックには明石海峡大橋が見える。
 岩屋9:00の洲本方面県病院行きに乗っていく。補助席やシートベルトも装備されたワンステップバス。高速道を走ることもあるのだろう。
 自分を含めて2人の乗客を乗せて、定刻に岩屋を発車する。岩屋の街中こそ狭かった国道28号線も、インターからの道路と交わる頃には広い国道に変わっていた。淡路夢舞台バス停は、日韓ワールドカップのとき、あのベッカムも泊まったウェスティンホテル淡路の前だった。ここで、もう1人の乗客が降りていき、自分だけになってしまった。
 岩屋から17分で、道の駅に併設された東浦ターミナルという高速バスのターミナルを兼ねたバス停に到着した。
補助席もあるワンステップバス
道の駅『東浦ターミナルパーク』
中浜稔猫美術館 道の駅きっぷ  ここは、物産館や足湯、バスターミナルなどが駐車場を囲むように建てられている道の駅だった。道の駅きっぷは、物産館ではなくバスターミナルで売っていた。
 ここに来た目的の1つが『中浜稔猫美術館』の見学だったのだが・・・。開館は10時とのこと。物産館などはもう開いているのだが、こればかりはしょうがない。見学は次の機会にして先に進むことにした。
2.東浦ターミナル10:17→10:37志筑(淡路交通)680円 神戸22か65−43 三菱
東浦の淡路交通 対岸の風景  高速舞子とワールドパークおのころを結ぶ高速バス、舞子・津名線は停車停留所間での乗降が自由にできる。そこで、ここから志筑まではその高速バスに乗っていこう。一般路線では、一部停留所にしか停まらない特急バスのようなものだ。
 使用されているバスも、全国的にもここでしか見かけない、前中ドアのハイデッカーバス。到着するとプラグ式の中ドアが手前に飛び出してきて横にずれる。普通より段数の多い、4段の階段を登ると客室に到着する。
 このバスも乗客は少なく、3人ほど。バスが走っている国道28号線は、洲本までほぼ海沿いを通っていく。淡路島の東岸を行くから、海の向こうに見えるのは本州。天気はよくないけれども、ワンステップバスより視点の高いハイデッカーバスだから、景色を見るのは楽しい。
 淡路市役所のある津名は、国道より海側の道を走って行く。津名の市街地にある志筑も、国道より1本海側の新しい道路にバス停があった。
志筑に着いた淡路交通
3.志筑10:52→10:57靜の里公園(淡路タクシー)150円 神戸22あ・478 三菱
志筑の淡路タクシー 志筑バス停  今は淡路市となってしまった旧津名町。ふるさと創生1億円で金塊を買ったことは有名。その金塊を展示している、靜の里公園にぜひ行ってみよう。
 ここ志筑から出る鮎原線のバスに乗っていく。かつては淡路交通の路線だったが、今では淡路タクシーという関連会社に移管されてしまった。しかしながら、フリークーポンは使えるという。
 やってきたのは、1日1本の下大町止まりの便。カッコ書きで(津名病院)とあるから、病院最寄りのバス停なのだろう。マイクロバスの三菱ローザ。志筑から乗車したのは、自分を含めて2人だった。大丈夫だとは思うものの、運転士さんにフリークーポンが使えるかたずねると「使えますよ」とのこと。
 乗ってしまえば、目的のバス停まで5分ほど。降車ボタンを押して降りようとするが、目的の公園が見あたらない。運転士さんに公園の場所をたずねると「この先の信号を右に行ったところ」とのころ。
靜の里公園 資料館入館料200円
靜の里公園 一億円の金塊  公園に近づくと、「1億円」「金塊」の文字がある幟が何本も目に入る。だから、公園の場所はすぐにわかった。そして、予想以上に小さな公園だということも、行ってみて初めてわかった。
 とりあえず公園を見学して、それから200円を払って、1億円の金塊が展示してある資料館に入る。入ると、この1億円の金塊を見学に来た、貸切バスの写真が所狭しと貼ってある。バス好きには金塊よりこちらの写真の方が興味深かった。
 ネオプランを初めとする外国製の貸切バスの写真がけっこう多い。中には左ハンドルのバスまであるじゃないか。貸切バスはあまり乗る機会がないから、じっくり眺める機会も少ない。金塊よりもこちらをゆっくり見学してしまった。
 そしていよいよ金塊とご対面。展示してあるところが、そのまま金庫になっていた。鏡があって、裏側も見えるようになっている。そして、手で直接触ってみることもできるのだ。ちょっとたたいてみると、24金といってもさすが金属。固い。
 しかし、これでも時間をもてあましてしまった。近くにあったお好み焼きなどをやっている店に行って、おやつタイムにした。
輝く金塊
4.靜の里公園12:26→12:32志筑(淡路タクシー)150円 神戸22あ・478 三菱
靜の里公園の淡路タクシー 靜の里公園バス停  先ほどの乗ってきたバスの1本後の便の折り返しに乗車する。先ほどは下大町止まりだったので、同じ便での折り返しは20分しかなかった。だから1本落としたのだけれども、これなら最初から1本遅い便での折り返しにしても1時間の時間がとれたし、空いた30分弱を猫美術館見学にすればよかったかなと、少々後悔する。
 ここまで乗ってきたのと同じバス同じ運転士さんがやってきた。今度は高校生が1人乗っている。終点までは5分ほどなので、それほど混むこともなかろう。前の方の席に座って行く。
 降車ボタンが押される。乗っていた高校生は八幡前で降りていった。津名高校へ寄るのは朝の1便だけだから、津名高校の生徒だったのだろうか。
 このバスは志筑が終点。そのためか、国道からは反時計回りで志筑へと入っていく。ちょうど先ほど乗ったバス停と同じところへ、逆方向から入って行く形になった。自分を降ろすと、どこかへ回送されていった。
5.志筑12:47→13:10洲本高速ターミナル(淡路交通)520円 神戸200か21−24 いすゞ/J-BUS(ワンステ)
志筑の淡路交通  今朝岩屋から乗った、洲本方面の縦貫線のバスに乗って、洲本へ向かう。雨で濡れていた路面も、靜の里公園を往復してくる間に、すっかり乾いてしまった。
 志筑を出ると、そのまま海側の道に入っていき、しずかホール前、臨海公園、おのころパーク前と走って行く。高速バスの始発地になっているおのころパークはどんなところかと車窓に注目すると、大変閑散としたところに高速バスがぽつんと停まっていた。
 洲本の市街地に入るまで、国道28号線は海沿いを走っている。ワンステップバスになってしまったのは残念だが、景色はなかなかよい。バスは、淡路市から洲本市へと入っていく。
 やがて、左手に洲本の町並みが広がっているのが見えてくる。バスは海沿いを行かず、市街地をコの字に走って行く。ジャスコのすぐ近くにある築地町バス停でほとんどの乗客が降りる。
 放送は次のバス停が「洲本」と告げている。下道を行く路線バスを乗り継ぐなら、終点の高速バスターミナルではなくここだろうと、運転士さんに確認すると「路線バスも高速バスも、終点で乗り換え」という。本土縦断の時に乗り継いだ洲本ターミナルは、単なる車庫になってしまったとのこと。
6.洲本高速ターミナル13:47→14:42来川(淡路交通)880円 神戸200か20−17 いすゞ/J-BUS
洲本の淡路交通 由良の風景  東岸を走り、洲本市と南あわじ市の境界、来川(こりかわ)まで行く上灘線は1日3本しかない。次のバスを逃すわけにはいかない。しかし、昼食をしっかりとっておきたい。
 洲本バス停近くに建つ「御食国(みけつくに)」という、淡路島の食材を使ったレストランへ行く。淡路牛のビーフカレーと淡路島のタマネギを使ったオニオンスープをたのむ。どちらも、なかなかおいしかった。
 高速バスターミナルに戻ると、来川行きのバスが停まっていた。けっこう乗客がいる。お年寄りの方が多いので、後ろの方の座席に座っていく。
 公園前バス停を過ぎると上り坂になり、道も狭くなる。小さな岬を回ったところが、洲本の温泉街のようで、狭い道の両側にホテルが建っている。海沿いまで下ると道は広くなり、新しいリゾートホテルが建っていた。
 左手に島が見えてきた。これが由良の港に横たわる成ケ島という砂州だという。小高い丘もあり木も茂っているので「これが砂州?」と思ってしまう。渡船もあって、潮干狩りのシーズンは賑わうのだとか。由良の街中で数名降りるものの、まだ4人ほど乗客がいる。
 由良の街を出た龍宮園前バス停を過ぎたところから、センターラインのない細道になる。アップダウンも激しく、つづら折りの坂道を降りて、一気に海沿いの集落へ下りていくところもあった。そこが中津川。そこからは、海沿いの県道を行く。左手には沼島が見えてきた。
 畑田というバス停で、お年寄り3人が降りていく。目の前にある、急坂を登って行くではないか。この坂の上に集落があるのだろう。すぐ先に市境があり、越えたところが来川だった。
来川の淡路交通
7.来川15:00→15:42国衙(らんらんバス)300円 神戸230う・200 三菱
南あわじ市らん・らんバス 来川バス停  洲本市と南あわじ市の市境を流れる来川という川に架かる橋のところが来川バス停だった。県道の脇は崖。その崖上への上り坂があるものの、人家などまったくないバス停だ。
 ここで、淡路交通と南あわじ市のコミュニティバス「らん・らんバス」を乗り継ぐのだ。しかしながら、両者の接続はよくない。淡路交通のバスは、らん・らんバスの到着を待たずに折り返してしまうダイヤなのだ。だから逆方向の乗り継ぎは不可。しかも、らん・らんバスが現れるまで、何もない道路脇にたたずむしかない。本当にバスはやって来るのだろうか。不安になりながら待つ。
 何もしないのも何なので、大きく見えるようになった沼島(ぬしま)の写真を撮る。集落や学校、郵便局もある島で、この先の灘というところから連絡船が出ている。日の長い夏場なら、この時間からでも沼島に寄っていくことはできるのだが、さすがに12月ではそんな寄り道をしていると真っ暗になってしまう。今回は、車窓だけであきらめることにする。
 やがてマイクロバスがやってきた。これで、ここに取り残されることもなくなったと安心する。この海沿いの県道は「南淡路水仙ライン」の愛称がついている。この先にある灘黒岩が水仙郷として有名なところだ。運転士さんに様子を聞くと「あと1ヶ月遅ければね」とのこと。それでも、そのものズバリ水仙郷バス停付近では、南斜面の水仙がちらほらと咲いているのが見えた。
 沼島汽船場前バス停から若い女性が乗ってくる人。お年寄りだけでなく、若い人も利用しているなら、それなりに利用者がいる路線なのだろう。大川不動前を過ぎると上り坂になり、やがて内陸部に入っていく。淡路交通との乗り継げる国衙(こくが)バス停で降りる。
沼島を望む
8.国衙15:59→16:07福良(淡路交通)220円 神戸200か15−75 いすゞ/J-BUS(ワンステ)
福良に着いた淡路交通 国衙バス停  中林病院行きの国衙バス停は、交差点の手前だった。その交差点を右に曲がると、薬屋さんの前に反対方向のらん・らんバスと福良行きの淡路交通のポールが並んで立っていた。
 福良まで縦貫線に乗っていく。今日、縦貫線に乗るのは4回目。1回だけ高速バスを使った特急バスに乗ったものの、あとは同じタイプのワンステップバス。というよりも、淡路交通の一般路線車は、みなこのタイプの車両になっている。
 そんな意味では、今日乗った鮎原線のローザや、上灘線のジャーニーJの方がめずらしい存在だったのだ。
 乗車予定のバスは15:53なのだが、なかなかやってこない。やってきたのは15:59。さすがに走行写真を撮るには、ちょっと暗かった。乗客は、今日乗ったバスで一番多かった。
 福良の街中で下車が続く。終点の福良まで乗ったのは、半分くらいだった。ようやくここで、バスの写真を撮ることができた。

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