第6日 〜2007.6.23(土)〜

志村三丁目駅→東京駅丸の内北口

38.志村三丁目駅10:29→10:37小豆沢公園(国際興業バス)210円 練馬200か12−08 いすゞ/J-BUS(ワンステ)
志村三丁目駅の国際興業バス  日帰り旅を繰り返してきたが、ゴールの東京駅へいよいよたどり着く日がやってきた。今日のプラスαは水上バス。水上バスといっても、浅草やお台場で見かける東京都観光汽船ではなく、東京都公園協会の航路。
 通称「水辺ライン」と呼ばれている航路で、これが運行日が限られているのだ。一部の土日のみ運行なので、その運行日を調べてやってきたのだ。
 志村三丁目駅バス停から赤羽駅西口行きのバスに乗っていく。比較的本数が多いので、次のでいいやとゆっくり横断歩道を渡っていったら、10:21のバスは遅れて10:29にやってきた。車内には、スポーツ大会に行くのか、子供たちが大勢乗っている。
 その子供たちが、小豆沢通りバス停で降りていく。全員降りるまで、かなりの時間がかかり、かなり焦る。通路までぎっしり立ち客がいたのだが、後ろの座席がきれいに空いて、立つ人はいなくなった。
 出航時間がだんだん近づいてきて、気が気でなかったが、次が小豆沢公園。やはり船に乗りに来たという家族連れもいることがわかり、乗り継ぎ客が1人じゃないので少し安心する。
小豆沢公園 バス停→水辺ラインのりば
水辺ラインの案内 小豆沢公園バス停  バスが着いたのが10:37のこと。出航は10:45だから8分しかない。急いで写真を撮ってから、案内に従って川沿いに歩いていく。
 それほど広い公園ではなく、新河岸大橋の手前にある乗船場はすぐにわかった。係員の方が「乗船する方は乗ってください」と声をかけている。
 待っていたのは「あじさい」と船体に書かれた、妙に平べったい船だった。乗船場の入口で「きっぷは」とたずねると、船内でとのことなので、まずは船内にはいる。
 何でも、ここで使われている船は、東京都の防災船なんだそうで、一番橋梁の高さが低い千住大橋の下を通行できるように、こんな平べったい形になっているのだそうだ。
 大地震等で地上交通が麻痺したとき、この船を使って復旧資材や救援物資を運んだり、被災者を運んだりするための船なのだとか。
 そのような船だけれども、平常時に遊ばせているのも無駄だし、機械なんて使わないまましまっておいても、いざというとき動かなくては困ってしまう。そんなこともあって、東京都公園協会が委託されて「水辺ライン」という遊覧船を運航しているのだとか。
 構造上は、屋根上に展望デッキがあるのだけれども、千住大橋を過ぎるまでは柵を折りたたんで、階段も閉鎖されていた。小豆沢に停泊中の写真は、その柵を折りたたんだ状態の写真。千住大橋を過ぎて少し経つと、どうぞと声が係り展望デッキに出られるようになった。
乗船場と水辺ライン
39.小豆沢公園10:45→12:05桜橋(東京都公園協会)1500円 あじさい
小豆沢のりばを出航する 水辺ラインの乗船券  (左)出航時に、係の方がいつまでも手を振って見送ってくれた。
 (右)船内で精算時にくれた乗船券の半券。途中の寄港地も多く、区間別の運賃が設定されていて、値段ごとにチケットの写真が違うようだ。
新岩淵水門 豊島橋を渡る都バス  (左)新岩淵水門を過ぎて、川の名前も新河岸川から隅田川に変わった。

 (右)豊島橋を回送の都営バスが渡っていく。
ゴミの積み込み場 あらかわ遊園の観覧車  (左)収集された可燃ゴミを船に積み込む施設。埋め立て地まで運ぶのだろう。今回の乗船区間にこのような施設を2カ所見ることができた。

 (右)あらかわ遊園のりば近くで、あらかわ遊園の観覧車がよく見えた。
舎人ラインの新駅 千住大橋をくぐる  (左)尾久橋の隣に架かる、新交通「日暮里・舎人ライナー」(2008年3月30日開業予定)の橋梁と足立小台駅。

 (右)千住大橋の橋梁をくぐる。
展望デッキから白髭橋 桜橋に到着  (左)展望デッキで白髭橋通過を体験。ここに立つと、頭から橋梁までの空間はわずかだった。

 (右)桜橋のりばに到着する。係の方が前のドアから出て、接岸の準備をする。
桜橋を出航する  桜橋で4人ほど下船。ここから乗船する人も何人かいた。ここから先は、東京湾まで出て荒川を上っていく。
 この先は低い橋もないので、展望デッキには何人もの人がいるのが見える。全区間乗船すると、ほぼ1日かかるという遊覧船。ここからお台場までは、東京都観光汽船の航路もあり、乗客も多い区間になるのだろう。
徒歩 桜橋(水辺ライン)のりば→リバーサイドスポーツセンター前バス停(約350m)
スポーツセンター 乗船場  隅田川に架かる、X字型をした歩行者専用橋の「桜橋」。渡る必要はないけれど、途中まで行って風景を1枚撮っておく。
 川のすぐ脇はスポーツセンター。その建物に沿って歩いていくと、すぐにバスの走っている通りにでた。
 ちょうどお昼時なので、どこか食事ができるところはと思うのだが、これといった店が見つからない。とりあえずバスに乗って先に進もう。
 この先は、台東区のコミュニティバス「めぐりん」に乗っていく。1日乗車券があるので、どこかで降りて食事にしよう。
40.リバーサイドスポーツセンター前12:18→12:29三ノ輪橋駅(北めぐりん)100円 足立200か・310日野/東特
スポーツセンター前の北めぐりん スポーツセンター前バス停  やってきたのは、レトロ調のノンステップバス。日野シャーシで東京特殊車体のボディを載せたバスだ。車内はけっこうな乗客数。
 乗車してすぐに1日乗車券をお願いすると、鞄からきっぷを出して、スタンプで日付を入れて渡されるまで数分かかる。お客さんが多いだけに、自分のために待たせる形になってしまいバツが悪い。
 バスは今戸から清川一丁目、左折して吉原大門、その先で右折して竜泉三丁目と通って、地下鉄日比谷線接続の三ノ輪駅前に着く。他に降りる人がいれば降りようかなと考えていたのだが、その通り、ちょうど降りる人がいたので一緒に下車。
 地下鉄の駅の出口辺りなら、どこか食事ができるところくらいあるだろう。交差点に立って、ぐるっと見渡せば、向かい側に手頃な中華屋さんがあるのが目に入る。
 小さなお店だけれども、地元の方でにぎわっていた。セットメニューを1つ注文して、しばし待つ。なかなかおいしく、値段も安い。大いに満足して、再びバス旅に戻った。
めぐりん1日乗車券
41.三ノ輪橋駅12:59→13:22生涯学習センター北(北めぐりん)100円 足立200あ・295 三菱(ノンステ)
北めぐりん  再び北めぐりんに乗る。今度は、先ほどとちょっとカラーリングが違っている。1日乗車券に描かれた北めぐりんは、先ほど乗った緑と赤なのだが、やってきたのは黒と赤。正面の白がアクセントになっている。
 ボディも三菱のノンステップバスに変わった。車内が比較的混んでいるのは先ほどと同じ。それでも、今度はここで降りる人がけっこういて、空席がいくつかできたので座っていくことができた。
 バスは一葉記念館前を通り、その後根岸や鶯谷をぐるっと回っていく。途中、一方通行の狭隘路もある。途中の乗降もかなりあり、すっかり地元の足になっていることがうかがえる。
 3つの「めぐりん」は、それぞれ乗り継ぎ場所が指定されている。北めぐりんから直接東西めぐりんに乗り継ぐこともできるのだが、せっかくだから3つの「めぐりん」すべてに乗ってみよう。
 ということで、北と南の乗り継ぎ場所に指定されている、生涯学習センター北バス停で降りる。ここは、乗務員さんの交代場所バス停にもなっているようで、お客さんの乗降が終わった後で乗務員の交代をして、発車をしていった。
42.生涯学習センター北13:32→13:43台東区役所(南めぐりん)100円 足立200か・969 三菱(ノンステ)
生涯学習センターの南めぐりん 生涯学習センター北バス停  ここからは、南めぐりんに乗っていく。1日乗車券にある通りの黄色と緑のバスがやってきた。ボディは先ほどと同じ、三菱のノンステップバスだった。
 このバスも座席はかなり埋まっているものの、空席もわずかにあって座っていくことができた。バスは発車すると、すぐに左折して狭い道を走っていく。
 入谷地区の、住宅街の中の細道を、それこそ交差点ごとに曲がっているんじゃないかと勘違いするほど、こまめに曲がっては走っていく。
 上野学園前バス停に来る。ここも「南」と「東西」の乗り継ぎ地点になってはいるが、ここで「東西」に乗り換えてしまうと、いったん東の端の浅草まで行って戻ってくることになる。いくら乗るのが好きでも、ちょっと大回り過ぎる。
 そのまま乗り進めて、台東区役所で「南」から「東西」に乗り継ぐことにする。路地のような道を抜けると、そこが台東区役所バス停だった。
 バス停にはたくさんの人が待っているが、このバスには乗ってこない。道端には、東西めぐりん用の車両と思われるバスが、回送を出して停まっている。
 なんでも、車両故障でここで運転を打ち切ってしまったとのこと。この人たちは、打ち切り便から乗り継ぐ人たちなのだろう。次のバスは混むだろうなと思いながらも、この先のことを考えて乗っていくことにした。
台東区役所
43.台東区役所13:50→13:58東京芸術大学(東西めぐりん)100円 足立200あ・274 三菱(ノンステ)
台東区役所の東西めぐりん  やってきた東西めぐりんは、運行打ち切りになったバスと同じ、1日乗車券にある茶色とアイボリーのバス。ボディは先ほどと同じ、三菱のノンステップバスだ。
 案の定、小さなノンステップバスの車内は超満員。上野駅入谷口バス停を過ぎると、急カーブの上り坂でJRの線路を跨いで行く。車内は立っているのがやっとというほど揺れる。
 入谷口から乗ってきた乗客が、前の便が運休になったことを、バス停まで誰も知らせに来ずに待たされたと、運転士くってかかっていた。電車の駅とバス停は違うのだし、おかしいと思えば停留所に書いてある電話番号に問い合わせればいいのに。ただ受け身の人間というのはどこにでもいるものだ。
 そんな車内に、いつまでも乗っていたいという気がせず、ちょうど車窓に京成の旧博物館動物園駅の出口の建物が見えたのをいいことに、あそこを見学に行こうと降車ボタンを押した。
 次のバス停は東京芸術大学で、その交差点から100mほどのところだった。降りたのは自分だけ。東京芸術大学の図書館を右手に見ながら、先ほどの交差点まで歩いて戻った。
見学 京成電鉄の博物館動物園駅跡
博物館動物園駅跡 下りホーム専用出口跡  かつての博物館動物園駅の、地下への入口だった建物。開口部は鉄板でふさがれてしまったが、外観は当時のままだ。その石造りの建物には「博物館動物園駅跡」のプレートがはめられていた。
 この駅が休止したのが1997年。正式に廃止になったのが2004年。休止直前にこの駅へ行ったのだが、普通電車でも4両編成しか停車できず、1時間に数本という状況だった。上りと下りでちょっとずれた相対式ホーム。この建物は上り(上野方面)ホームにつながっていたが、もう一つ下り(日暮里方面)ホームにつながっていた出口がかつてあった。
 当時は上野動物園の正門がこちらの方にあったので、下りホームから動物園口への出口が通じていたのだそうだ。
 写真を撮っていると、掃除をしているボランティアの方から「それ、駅だったんだよ」と声がかかる。まぁ、知っているから撮影しているのだけれども、お礼をいっておく。その方たちの足下に、1匹の猫がお休みしている。カメラを向けると「みーちゃん写真撮ってくれるって。よかったね」の声がかかる。おでこにちょっぴりトラ模様が見える三毛猫だった。
 しばらく付近を散策してから、再び東京芸術大学バス停に戻った。
博物館動物園駅周辺地図
44.東京芸術大学14:23→14:33千駄木駅(東西めぐりん)100円 足立200あ・276 三菱(ノンステ)
東京芸術大学のめぐりん  やってきたのは、先ほどと同じ、茶色とアイボリーに塗られた三菱の小型ノンステップバスだった。先ほどの混雑がウソのように、今度は空席がある。
 バスは谷中地区のそれほど広くない道を、右に左に曲がりながら走っていく。谷中霊園入り口を過ぎ、けっこうアップダウンのある道が続く。
 特養ホーム谷中入口バス停を過ぎると、商店街のような狭い道に入っていく。ここが、台東区と文京区の境界になっている「よみせ通り」。ここをしばらく走ってから、左折して文京区に入っていく。
 次の千駄木駅バス停は、台東区のコミュニティバスが文京区に越境しているのだ。車内は、座席がほぼ埋まる程度の乗客数。地下鉄の接続駅だし、ここで降りる人もいるのだろうと思っていたのだが、結局ここで降りたのは自分だけだった。
 このバスは、この後台東区へ戻って、先ほど通った谷中霊園入口から池之端、不忍池を通って上野駅方面へ向かう。
45.千駄木駅14:55→15:01駒込病院(Bーぐる)100円 足立200か16−12 三菱(ノンステ)
千駄木駅のBーぐる Bーくるのバス停  先ほどのバスを降りたところに、都営バスの団子坂下バス停が一緒に立っていた。近くの交差点に立つと、あちこちにバス停が立っている。目指す、文京区のコミュニティバスのバス停も、やはり都営バスの団子坂下と一緒に立っていた。
 次のバスまで20分ほど。6月下旬の夕方は、けっこう暑い。バス停近くに、コーヒーショップがあったので、ここでアイスコーヒーでひと息つく。
 文京区のコミュニティバスの愛称は「Bーぐる」。今年(2007年)4月26日から走り出した、新しい路線だ。まだ運行開始から2ヶ月ほどしか経っていない。
 しかし、文京区だからBなんだろうか。「Bーぐる」だからマスコットはビーグル犬。名前は「びぃ」というそうだ。バス停や車体にも、このマスコットが描かれている。
 ここのバスも、三菱のノンステップバスだが、外観は塗色以外はそれほどいじってはいないようだ。座席は、半分程度が埋まっている。混んでもおらず、ガラガラでもないといった雰囲気だ。
 発車すると、すぐの交差点を左折していく。住宅街の中の狭い道を走っていくといった印象だ。20分ごとの片方向循環路線だから、こんな道を走っていけるのだろう。
 バスの形は違うけれども、台東区の「めぐりん」共々、日立自動車交通という会社が運行を委託されている。「Bーぐる」に限っては、コミュニティバスなのにPASMOやSuicaで運賃を払うこともできる。
 もっと乗っていたいのだが、わずか3停留所、6分で駒込病院に着いてしまった。土曜日の午後ということもあり、ここで降りたのは自分だけだった。
千駄木バス停付近の地図
46.駒込病院15:21→15:51東京駅丸の内北口(都営バス)200円 練馬22か69−82 日デ/富士重工(ワンステ)
駒込病院の都営バス 駒込病院バス停  今回の旅、最後のバスに乗る。東京駅丸の内北口と荒川土手を結んでいる、東43系統のバスに乗る。
 駒込病院と北千住駅を結ぶ、端44系統の折り返し場にもなっており、東43系統よりも本数が多いようで、バスが来たかと思うとここ止まりのバスということが数回あった。
 ようやく時間になって、東京駅丸の内北口行きの東43系統がやってきた。バスの正面には「リフト付超低床バス」の文字がある。なんでも、1992〜1996年に増備されたバスで、ノンステップバスがでるちょっと前の時代のバスらしい。
 本駒込三丁目バス停を過ぎると、バスは本郷通りに入る。ちょうど、左手に東京大学を見て走るようになる。東大正門や東大赤門といってバス停が現れる。
 その先、お茶の水橋で神田川を渡り、内神田を抜け大手町を走っていく。この辺りまで来ると、高いビルがめっきり増えてきた。
 そして、ようやく東京駅丸の内北口に到着する。丸の内北口のバス乗り場も、しばらく前に比べるとずいぶん変わった。かつて、小さなターミナルになっていたところは、バスの待機場になってしまった。
 バス乗り場そのものは、舗道上に転々とポールが並ぶようになった。何よりも、後ろに新丸ビルが現れたことが、一番大きく変わった点だろう。
新丸ビル前に停車する

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