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第46日 〜2003.8.15(金)〜

長万部駅→小樽駅→カナルJBイン

296.長万部駅9:50→10:58寿都営業所(ニセコバス)1270円 札幌22か・880 日野
長万部のニセコバス  長万部にやって来るニセコバスは1日3本。道路沿いにあるバス停で待っていると、折り返しになる長万部行きのバスがやってきた。いったいどこで折り返すのだろうと見ていると、少し先にある盆踊りの準備が進む町営駐車場に入っていった。まだ発車時間までしばらくあるので、駐車場に駐車中のバスを撮影してくる。
 発車時刻が近づくと、バスを待つ人が集まってくる。といっても4人ほどだが。倶知安方面の函館本線の通称山線も普通列車のみの運行で、本数は少ない。その少ない函館本線を、このバスが多少なりとも補完をしているのだろう。
 長万部駅を出ると、交差点を左折して国道5号線を走っていく。JRを跨ぐと次の交差点が「長万部温泉入口」だった。温泉街は狭い道なので、どこがバス停なのだろうと思っていたのだが、国道側にあったのだ。
 そのまま国道5号線を蕨岱まで走っていく。ほぼ、函館本線に沿って走っていく。乗降がないまま、蕨岱で国道と分かれて道道9号線へ入っていく。黒松内の街中で1人降りて、駅前から1人乗ってきた。
 黒松内を出ると、いよいよ函館本線と分かれて日本海に向かう。途中に白炭というバス停があった。白い炭とは・・・何かいわれがある土地なのだろう。
 追分というところで日本海側に出る。岩内はここを右折するのだが、左折していったんバスの終点寿都へ行ってみよう。すぐに内陸に入って湯別地区へ。「ゆべつのゆ」という温泉に寄った後は、国道229号線を行く。意外と海沿いを走る部分は少なかった。
 高台にある寿都の街は、港で祭りがあるようで、けっこう車と人が多かった。寿都高校の前にあるバスの営業所が終点だった。かつて、黒松内と寿都を結んでいた寿都鉄道の遺構を探したが、車窓からはわからなかった。
寿都行きのサボ
297.寿都営業所11:25→12:42岩内(ニセコバス)1380円 札幌22か23−05 日野/富士重工
寿都のニセコバス 日本海の風景  長万部から乗ったバスにもあったのだが、入口の脇にマグネット式のサボがある。何やら一昔前の長距離列車のようで、ちょっとうれしい。幕式のものより味があるような気がする。しかも緑色で「急行」の文字まで入っている。
 今度のバスは、座席が12列。ちょっとシートピッチが狭いのが残念。小樽まで直行するのは、これが最終便。これ以降の便は、岩内止まりとなり、小樽方面へは乗り換えになる。
 追分までは先ほど通った道を戻る。「ゆべつのゆ」にも、ちゃんと寄り道をしていく。追分では、そのまま国道229号線を直進していく。歌棄というところから、国道は海岸ギリギリを走るようになる。寿都町と蘭越町の境のトンネルを抜けると、いきなりメロンと海産物を鈴なりに並べた商店が目に入ってきた。たくさんの乗用車が停まって、大勢の人が群がっている。バスだと、こういう店を見つけても立ち寄れないのがちょっぴり残念。
 ここからは、3000m近い長大トンネルが続く。雷電温泉は、前後がそんなトンネルに挟まれた、ほんのわずかな区間に建っていた。名前だけは聞いたことがあったのだが、海沿いの旧道はどんどん長大トンネルへと付け替えが進んでいるようだ。
 ようやくトンネルを抜けると、辺りが開けてきた。岩内が近いようで、運転士さんは無線で連絡をしている。もれ聞こえる無線によると、道路によってはかなり渋滞していて、路線によっては大幅な遅れが出ているようだ。
 岩内の街中も観光客の自家用車が多く、交差点を越えるのに多少時間がかかる。岩内の街中は、交差点ごとに信号機が立っている感じだ。ようやく左折して、道の駅近くの岩内ターミナルに到着した。
急行バスのサボ
テープ式の案内放送装置
298.岩内12:50→13:33倶知安駅(ニセコバス)740円 札幌22か・459 日野
倶知安駅に到着したニセコバス  岩内は海産物で有名な街。夏場はウニとかいろいろとおいしいものがあるようだ。時間もちょうどいいし、本来ならここで昼食にするのだけれども、今日はこのあと楽しみにしているバスがある。そのため、接続がよすぎて昼食がとれないのが残念だ。
 櫛の歯型のターミナルに頭を突っ込むように停まる倶知安ターミナル行きに乗り換える。今度も観光タイプのバスだった。比較的短距離の路線にも、リクライニングシートのバスが投入されているようだ。
 岩内からは、旧岩内線の経路とほぼ同じ国道276号線を国富まで進む。そこで、右折して国道5号線を倶知安へ向かう。岩内線の線路跡を探すが、あまり見つからない。国道5号線にはいってすぐ、国富トンネルを抜けた辺りで見えたくらいだった。
 岩内線代替の小沢駅へ行くバスが廃止になったと聞いていたが、国道上の小沢バス停も、駅からそれほど離れてはいなかった。
 ワイス温泉を過ぎて坂を登っていき、倶知安峠を越えと下り坂になった。倶知安の市街地は片側2車線の広い道。やがて右折して、倶知安駅前に到着した。
299.倶知安駅13:45→14:08ニセコ本通(道南バス)430円 札幌22か21−85 三菱
倶知安駅の道南バス  今日使っているのは「ぐらんぶるしりべしフリーきっぷ」というもの。後志地区のニセコバスと北海道中央バスが2日間乗り放題になる。しかしながら、ちょうどよい時刻のバスがなく、ニセコまでは道南バスに乗っていく。
 その前に昼食と、駅待合室のソバ屋で天ぷらソバを食べて簡単に済ます。ニセコバスは駅前ロータリーが乗り場だったが、道南バスは駅の脇に車庫を兼ねた専用の乗り場があった。そこからルスツ高原行きに乗って、ニセコへ向かう。
 緑に金色のラインと、なかなか豪勢な塗色のバス。車内は観光バスのように補助席はあるものの、座席にリクライニングはなく、閑散地区用の路線バスといった雰囲気。
 倶知安を出ると、ひたすら国道5号線を走っていく。天気が良ければ、羊蹄山の頂上が臨めるのだろうけれども、今日はしっかり雲をかぶっている。その山裾を快調に走っていく。羊蹄山登山口などを通るものの、乗降はまったくない。
 途中で右側の県道に入ってニセコの街中に向かう。すると、下車が続く。倶知安から乗った人は、皆降りてしまった。自分も郵便局前にある、ニセコ本通バス停で降りた。
300.ニセコ本通14:20→14:27ニセコビュープラザ(まき太郎)無料 札幌22せ13−61
ニセコ本通のまき太郎  ニセコ綺羅街道を走る薪ガスバス「まき太郎」に乗るためにここにやってきた。このバスは、地元の観光協会が『ニセコ花フェスタ2003綺羅街道』のイベントとして、7月20日〜8月17日に運行しているもの。無料で乗車できる。
 花がきれいに飾られたバス停で待っていると、ボンネット型の「まき太郎」がやってきた。そのバスに手を挙げると、腕木式(アポロ式)方向指示器を出して停まった。
 何とドアは手動。運転士さんが運転席から立ち上がって、ドアを開けてくれた。車内はロングシート。子どもを中心に10人以上の人が乗っている。
 のんびり走って7分。国道沿いにある、道の駅「ニセコビュープラザ」に到着。ここは車と人でごった返していた。
 突然やって来た「まき太郎」は、ここでも人気者。次々と人が集まってきては、バスをバックに記念撮影している。私も記念撮影。ドア側には「まき太郎」の文字があるが、反対側には「中央バス」の文字が。たぶん持ち主は北海道中央バスなのだろう。白ナンバーだから、営業用に使われることはないと思われるけれども、毎年夏の綺羅街道では、元気に走って欲しいと思う。
まき太郎 まき太郎
ボンネットの装飾 薪ガス発生装置
301.ニセコビュープラザ14:41→14:55ニセコ駅(まき太郎)無料 札幌22せ13−61
ビュープラザのまき太郎 まき太郎の運転席  再び「まき太郎」に乗って、今度は終点のニセコ駅まで行ってみる。先ほどとほぼ同じ人数のお客を乗せて、ニセコ綺羅街道をゆっくりと走っていく。
 JRニセコ駅は、ニセコの街並みから見ると、ずいぶん下の方にあった。急な坂を下っていくと、ようやく山小屋風のニセコ駅舎が見えてきた。
 お客を降ろすと、運転士さんは「まき太郎」にワックスがけを始めた。大事に扱われているのだろう。整備や天候の都合により運休することもあると書かれていたので、今年の運行状況を運転士さんにたずねると、「調子が悪くて遅れて運転したことが1日あったけれども、運休は1日もなかった」とのこと。今年の運転も、あさって8月17日(日)まで。あと3日、元気に走って欲しい。
 ちなみに、運転席のハンドルにTOYOTAとあるからトヨタ製のボンネットバスを改造したものかと思ったのだが、そうではないようだ。いろいろな部品を活用して、1993年にトヨタの電源車をベースに薪ガスバスに復元したのだそうだ。
まき太郎の車内
302.ニセコ駅15:32→17:49小樽駅(ニセコバス)1330円 札幌22か27−12 いすゞ/富士重工
倶知安ターミナルのニセコバス  ニセコいこいの村始発の急行小樽駅行きに乗る。金曜日の午後の便だから混んでいるかなと思ったが、先客は7人ほど。列車もバスも本数が少ないから、やはり自家用車利用が多いのだろう。
 冷房は入っておらず、みんな少しずつ窓を開けている。ニセコの街中は、道南バスとニセコバスで経由が違った。こちらは、綺羅街道をニセコビュープラザまで行き、そのまま国道5号線を倶知安へと向かった。倶知安駅へ寄った後で、そのまま国道を横断して倶知安ターミナルへ行く。ここでトイレ休憩。まだ小樽までは1時間以上かかると放送が入る。その休憩時間を利用して、バスの写真を撮影しておく。
 倶知安ターミナルを発車して国道5号線を小樽へ向かう。稲穂トンネルを抜けて仁木町に入っても、順調に走っている。これなら大丈夫かと思ったのが甘かった。余市の街を抜けて海岸沿いに出るところで大渋滞。けっきょく、小樽市街地の外れ、塩谷バス停まで延々とノロノロ運転が続く。まあ、そのおかげで、蘭島や塩谷の鉄道から離れた海岸が、とてもきれいだということを目にすることができたのだけれども。定刻25分遅れで小樽駅に到着した。
303.小樽駅18:30→18:44小樽築港駅(ジェイアールバス北海道)200円 札幌22か・310 日野
小樽駅のJRバス JRバスの案内表示器  札幌駅と小樽駅を結ぶ札樽線は、国鉄バス時代から本数が多いバス路線だった。しかしながら、今では両駅間を結ぶのは高速経由の特急バスになってしまい、一般道経由の普通便は、札幌〜張碓と宮の沢〜小樽の2つに分割されてしまった。
 そんなわけで、小樽駅からジェイアール北海道バスの宮の沢駅行きに乗って、小樽築港駅へ向かう。運用の都合なのか、今度の宮の沢駅行きは高速タイプのリクライニングシート装備の前ドア車だった。
 小樽築港駅までは鉄道と平行しているせいか、乗ってくる人はいても降りる人はいない。最初に降りたのは、小樽築港駅でボタンを押した私だった。
徒歩 小樽築港駅→ヒルトンホテル小樽 約500m
 小樽夜景シャトルの始発停留所、ヒルトンホテル小樽のある「ぱるて築港」へ向かう。JRバスの小樽築港駅バス停は駅の南側。「ぱるて築港」は駅の北側。歩いても10分でおつりがきた。
304.ヒルトンホテル小樽19:00→19:27天狗山(北海道中央バス)200円 札幌22う・212 日野/スペシャリティビークル
ヒルトンホテルのシャトルバス 天狗山の夜景  「おたる夜景シャトル」は、北海道中央バスのWebページでは定期観光バスのページに載っているが、扱いは路線バスとのこと。乗り降り自由で1乗車200円と、市内路線バスと同様に利用できる。
 アメリカントロリー型のこのバスは、昼間は「おたる散策バス」として使用されているが、夜はこの路線に入る。ドア脇の表示も、ちゃんと「おたる散策バス」から「おたる夜景シャトル」に交換されていた。
 ヒルトンホテルから乗ったときは貸切だった。このまま誰も乗ってこなければ寂しいなと思ったが、そんなことはなく、ちゃんと街中の停留所ではお客が待っていた。けっきょく、10名ほどのお客を乗せて、天狗山へと向かう。乗ってみての印象は、木の背もたれは背中が痛いということだった。
 バス内にある割引券で、ロープウェイが割引になる。ゴンドラに係員は同乗せず、発車時に音声合成装置のスイッチを入れてドアを閉めた。流れる放送は夜バージョン。ちゃんと昼と夜でちがう放送が流れるのだと感心してしまった。
夜景シャトルバス
305.天狗山20:20→カナルJBイン(北海道中央バス)200円 札幌22う・212 日野/スペシャリティビークル
天狗山の夜景シャトル  山頂はちょっとガスがかかっていて、くっきりと夜景を眺めることはできなかった。それでも、まったく見えないわけではないのだが、やっぱり迫力に欠けたものになってしまった。
 せっかくだから、山頂駅に併設されているスキー博物館も見学してから、ロープウェイ乗り場に向かう。通常12分間隔のところ、今日は臨時運転があり6分間隔とのこと。
 下りのゴンドラ内では「夜景がよく見えなかったバージョン」の放送が流れる。なんと、こんな放送も用意されていたのだと、あらためて感心してしまう。いったいこの音声合成装置、何種類の放送をセットしてあるのだろう。
 バス乗り場には小樽行きの路線バスと、夜景シャトルが2台停まっている。夜景シャトルは20:20と20:50だから、1台ずつ出るのだろう。ホテルは駅の近くにしたのだけれども、小樽に来たからには地ビールを飲みに行こうではないか。夜景シャトルに乗って、小樽運河に一番近いカナルJBインバス停で降りた。交差点を渡れば、もうそこは煉瓦造りの倉庫街。小樽倉庫No.1にある小樽ビールの地ビールレストランはもうすぐそこだ。

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