本土縦断路線バスの旅ロゴ

 もう10年以上も前に、TV番組でこのようなバス旅の企画がありました。なんの番組だったかは忘れてしまいましたが、視聴者から参加者を募って、スタート地点の佐多岬に連れて行き、何グループかに分かれて宗谷岬をバスに乗って目指すというものです。おじいさんと孫くらいの年齢差のある男2人組。中年の女性の3人組。それと若者の1人旅の3組が宗谷岬を目指したような気がします(多分に記憶違いがあるかもしれません)。
 若者は途中ケガでリタイア。女性3人組は北陸に進路をとったら、バス路線がとぎれていて徒歩連絡をせざるを得なくなったものの、雪の中歩道もない国道を歩く危険きわまりないものに・・・。とそんな記憶が残っています。数回に渡って放送され、次の放送を楽しみにしていたおぼえもあるのですが、何の番組だったかはいまだに思い出せません。

 いつかはそんな旅をしてみたいと思っていました。ところで、2002年2月に施行された改正道路運送法では、路線バスに対して、これまでの「認可制」を廃止して「許可制」とし、競争原理を導入することになりました。また、一定の基準を満たしていればどんな業者でもバス事業に参入出来る一方、路線の廃止も自由にできるようになりました。ただし、路線を廃止する場合は1年前に都道府県ごとに設置されている地域協議会に届け出て、協議することになっています。
 こうなってくると、路線の新設よりも廃止が加速度的に進んでくる可能性があります。もしかすると、県境を越えるのは高速バスばかりで一般の路線バスで県境越えなどできなくなってしまうのではないかと思うようになりました。でも、今ならまだ間に合うかもしれない。
 それに、今まで鉄道の旅はたくさんしてきたけれども、バスに乗る機会はそれほど多くはなかった。鉄道とは違う景色を眺めてみたい。鉄道では行けない山の上や渓谷沿いのくねくね道を走るのは、けっこう楽しそうだ。なるべく、鉄道で通ったことのない町を走ってみたい。
 それに、今回の目的は「旅」。バスに乗って鉄道の旅ではいけなかった観光地に寄ってみたい。だから、最短経路や最短時間を目指すのではなく、おおいいに寄り道していこうと考えた。本土というからには、四国にも寄っていきたい。そう思って、2002年3月下旬、佐多岬をスタートしたのでした。

今回のルール 佐多岬バス停にて
乗車してよいバスについて
1.運行時刻と経路が決まっているバスであること。
2.乗車に際し、特別な規制がないこと(よって全席指定席や自由席予約制は不可とする)。
3.上記1.2を満たせば、緑ナンバーでも白ナンバーでもよい(80条の白ナンバー村営バスも可)。
4.上記1.2を満たせば、運賃は有料、無料どちらでも可(無料買い物バスや循環バスも可)。

乗車してよい路線や経路について
1.上記の乗車してよいバスの条件を満たせば、一般路線バス、高速バスとも可とする。(できるだけ高速バスは避けるように努力はする)
2.経路がつながっていれば一筆書きにはこだわらない。復乗やループ状の乗車も可とする。
3.4km(徒歩1時間)以内ならば、バス停間の徒歩連絡は可とする。
4.本州〜北海道のみ、他の交通機関を使っても可とする。ただし、極力短いものにすること。

行 程

プロローグ

第1回 佐多岬→大分空港

第2回 大分空港→小浦渡

第3回 小浦渡→名古屋・名鉄バスセンター

第4回 名古屋・市営ターミナル→都留市駅

第5回 都留市駅→川崎駅

第6回 川崎駅→東成田駅

第7回 東成田駅→郡山駅前

第8回 郡山駅前→盛岡駅

第9回 盛岡駅→函館空港

第10回 函館空港→長万部駅前

第11回 長万部駅→宗谷岬

※この記録は2002〜2003年に実施した当時のものです。現在では廃止されたバス路線も多く、これと同じバス旅はできませんのでご注意下さい。

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