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第50日 〜2003.8.19(火)〜

日高役場前→北見

330.日高町役場前7:22→7:44占冠役場前(日高町営バス)520円 室蘭22な・404 いすゞ
役場前の町営バス  泊まった道の駅の前の旅館は、工事関係者で混んでいた。予約したときは空いていたようだが、あの台風10号の被害の復旧作業が続いているのだろう。
 予約の時、町営バスに間に合うように朝食の支度をしてくれるということだった。6時半頃食堂へ行くと、支度は出来ているのだが「工事の人が終わってから」とのことで、数少ない一般客は後回し。それでも、何とか7時には食事が出来てバスに間に合うことは出来た。
 やってきたバスは、座席が8列しかない小型のバスだ。でも、狭い通路に補助席もあり、目一杯詰めれば40人座れる。ただし、私の体型では無理だが。
 役場前から乗ったのは私だけだったが、次の道南車庫前からは3人ほど乗ってくる。日高町と占冠駅を結ぶ町営バスは、道南バスよりも本数が多い。日高町から札幌へ行くには、富川へ出るより、占冠から特急に乗った方が、圧倒的に早い。このバスも、札幌行きの特急「とかち2号」に接続している。
 日高峠を越えて、日高支庁の日高町から、上川支庁の占冠村へと入っていく。林の中の国道を走り、やがて占冠村の中心街に入ってくる。次のバスに乗り継ぐために、占冠役場前で降りる。
331.占冠村役場前7:49→8:03上双珠別(占冠村営バス)210円 旭川22た・501 日デ/富士重工
占冠村役場前バス停  占冠役場前に立つポールには、占冠村営バスと日高町営バスが一緒に書かれている。2つの自治体バスが同じポールに書かれているというのは初めて見た。そうはいっても、この村に緑ナンバーのバス路線はないのだ。
 占冠〜富良野間の占冠村営バスは、JR時刻表には掲載されておらず、JTB時刻表にだけその時刻を見つけることができる。しかしながら、それも完全ではない。時刻表だと占冠駅が始発のように見えるものの、占冠村のWebページによると、上双珠別というところが始発なのだ。それではその上双珠別まで行ってみようと、村役場前で降りたのだった。
 ところが発車時刻の7:46になってもバスは姿を現さない。やがて、7:49になって、バス停から離れた役場の建物の脇から、赤と白に塗られたバスが姿を表し、バス停と反対方向にウィンカーを出している。あわてて走っていき、「上双珠別まで行って、折返しの富良野行きに乗りたいのですが」というと、ドアを開けてくれた。回送同然のこの便にお客が乗ることはほとんどないようだ。車内放送もないまま、舗装道路が未舗装に変わるところのある空き地に到着。そこが上双珠別だった。
332.上双珠別8:03→9:20富良野駅前(占冠村営バス)1030円 旭川22た・501 日デ/富士重工
上双珠別の占冠村営バス  すでに発車予定時刻は過ぎていたものの、運転士さんにお願いして、上双珠別まで来た証拠写真を撮らせてもらう。  このバスは、リクライニングや補助席はないものの、座席は12列もある。村営バスとしては、大型の部類ではないだろうか。ここに来るまでは放送もなく回送同然だったのだが、こんどは放送もあり運賃表示器も動いている。その運賃がすごい。次の宝珠橋までが60円。その次のバス停は50円。今どき50円で乗れるバスがあったとは。
 占冠の中心街で、次々とお客さんが乗ってくる。中心街から離れた占冠駅で降りるのかと思ったら、誰も降りない。占冠村最後の停留所は、湯の沢という山の中の温泉。ここでも乗降はない。どうやら、みな富良野まで行くようだ。
 やがて金山トンネルを抜けて、南富良野町の金山に降りていく。金山の停留所から乗ってくる人もいる。占冠村営バスといっても、他の町の輸送も担っているようだ。
 富良野の市街地に入ると、高校前や病院の前で降車が続く。駅前に着くと大勢の人が降りる。しかし、そのまま乗っている人もいる。村営バスの午前中の2本の行き先は「西ふらの」。いったいどこだと思っていたのだが、西ふらの病院という看板が立っていたから、そこが終点なのだろう。
333.富良野駅前9:45→11:15旭川駅前(ふらのバス)860円 旭川22か12−92 三菱
富良野駅前のふらのバス 旭川行き乗車券の半券  富良野からはふらのバスの快速「ラベンダー号」で旭川に向かう。駅前にはふらのバスの案内所兼待合室があり、窓口ではラベンダー号の回数券を案内している。「乗車券はないのですか」というと、色刷りのきっぷを売ってくれた。きっぷ部分を切り離しても、きれいな写真が手元に残るのがうれしい。
 やってきた観光タイプのバスは、けっこうたくさんの人が乗っている。このバスの始発は富良野プリンスホテル。ところが、ほとんどの人は駅前でおりてしまい、みごとにここで待っていた人と入れ替わってしまった。
 もうラベンダーのシーズンは終わったようで、遠くに見える富田ファームはあまり彩りを感じられない。深山峠というバス停のすぐそばには、上ふらのビールのビアレストランがあった。公共交通機関はこのバスしかないのに、みんなどうやって飲みに来るのだろう。美馬牛辺りになるのか、国道脇のかんのファームは、今が花の盛りのように色とりどりの花が咲いていた。
 美瑛駅、旭川空港に寄って、バスは旭川駅へと向かった。リクライニングシートの快適な1時間半のバス旅だった。
 駅に着くと、道北バスの案内所にあるコインロッカーにバッグを収めて、駅に近い煉瓦の倉庫街にある大雪ビールにランチを食べに行った。もちろん、地ビールも飲んだけれども。
旭川駅近くの大雪ビール
334.旭川駅13:30→15:44遠軽(道北バス)2150円 旭川22か・218 日野
旭川駅の道北バス  旭川から予約なしで乗れるバスは、名寄行きの普通便と急行便。それから遠軽行きの特急「北大雪」号の3路線。他は予約制自由席がほとんどだ。そこで、「北大雪」号に乗ることにした。やってきたのは、トイレ付きのスーパーハイデッカ−。そんな豪華バスに乗客は5人だけ。
 バスが走る国道39号線は、宗谷本線に沿って走ったかと思うと、石北本線に寄り添ったりする。伊香牛駅の近くを過ぎて、渡った橋が比布大橋。比布って宗谷本線の駅だろうと、いったいどこを走っているのかわからなくなってくる。
 上川を過ぎると、遠軽へ向かう国道273号線へと進路を変える。国道の左はJR石北本線、右は工事中の旭川紋別自動車道。3本の線が峠を目指して延びている。やがて、峠の手前の浮島インターから峠部分のトンネルだけ完成し、無料開放されている自動車道へと入っていく。カーブしながら高度をかせぎ、谷間にかかる橋からは、遙か下にJR上越信号場を見ることができた。
 石狩と北見の境の北見峠を、4000m以上もある北大雪トンネルで一気に抜ける。白滝インターで降りると、すぐに白滝バス停。ここで1人降りて、乗客4人になったバスは一路、遠軽に向かっていった。
335.遠軽16:05→16:37若佐(北海道北見バス)1210円 北見230あ20−03 三菱
遠軽の北見バス  今日の目的地は北見。遠軽から北見に行くバスはしばらくない。しかし、バスを3本乗り継ぐと、直通バスよりは早く着ける。運賃は倍以上かかるけれども、ほぼ石北本線と同径路を走るバスとは違った風景を見せてくれるだろう。
 まずは佐呂間行きで、佐呂間町の若佐まで行く。遠軽からの乗客は5人ほど。しかしながら、JR石北本線とほぼ平行している安国までに、自分以外のお客はみな降りてしまった。
 さあ、いよいよあらかじめ地図で見ていた、くねくね道の峠越えだと楽しみにしていた。ところが、ここも峠部分だけ旭川紋別自動車道が完成していて、無料開放になっている近代的なトンネルを走っていく。1500mほどのトンネルで峠を越えて、遠軽町から佐呂間町へと入っていった。
 あたりは一面の牧草地。とにかく牧場がどこまでも続いていく。佐呂間町というとサロマ湖を一番に思い浮かべてしまうが、佐呂間町でも湖に面しているのはごく一部。大半は、こういった酪農地帯というのが、佐呂間町の姿のだろう。栄というところでも乗り継げるのだが、時間があるので、その先の集落、若佐まで行って次のバスを待つことにした。
336.若佐16:56→17:29留辺蘂(北海道北見バス)1270円 北見230あ20−23 日デ/富士重工
若佐の北見バス  佐呂間からやってくる留辺蘂行きのバスまで、20分ほどの待ち合わせになる。近くにある郵便局へ行ったりして、待ち時間を過ごす。
 ようやく、やって来たバスに乗り込むが乗客はおらず、無人の車内に乗り込むことになった。一部から「牛柄」などと呼ばれているこの塗色。緑の部分は、北海道北見バスが走る自治体の地図をペイントしたもので、ローマ字で牛柄地図の脇に自治体名が入っている。
 栄までは来た道を戻る。その栄から、ご夫婦が乗ってくる。ここから先も、安国からの道と同様、牧場が広がっている。その牧場のとある家の前で、ご夫婦は降りていった。ここは自由乗降区間だった。
 佐呂間町と留辺蘂町の境界は、それほどはっきりしたものではなかった。道はだんだんと登り坂になっていく。やがて、丸山峠を越えると、あとは留辺蘂の街へと一気の下りになっていく。
 北海道北見バスのWebページには、留辺蘂としかない。いったい、留辺蘂町のどこが留辺蘂バス停なのかと思っていたら、JRの駅前が留辺蘂バス停だった。もう閉まってはいたが窓口があり、小さな待合所と同居している町の施設のトイレを利用することができた。
337.留辺蘂17:46→18:27北見(北海道北見バス)730円 北見230あ20−04 三菱
留辺蘂の北見バス  旭南団地入口始発の北見行きのバスに乗る。定刻にやって来たバスは、前のバス同様無人だった。留辺蘂〜北見間は、1時間に1〜2本運転されている幹線なのだが。
 国道39号線を、ひたすら西へ進む。車内に停留所の案内放送が流れるだけで、どこも待っているお客さんはいなかった。
 それでも、北見の市街地が近づいて、ようやくひとり二人と乗ってくる。空も曇ってきたせいか、時刻の割に薄暗くなってきた。終点の北見は、東急百貨店と東急インのビルを取り囲むようにできたターミナルだった。
 北海道北見バスの幹線だからか、乗車時間は若佐から留辺蘂のバスより長かったものの、運賃は6割弱の730円ですんだ。
 北見の夜は、地ビールに行かねば。北見のオホーツクビールは、全国の地ビールの走りだった。いってすぐにヴァイツェンのジョッキを注文すると「3杯以上お飲みでしたら、飲み放題の方がお得です」とお店の方に言われてしまった。そんなに飲むように見えたかなあ。(実際飲むんだけど)

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