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第51日 〜2003.8.20(水)〜

北見→サロマ湖畔

338.北見8:05→8:47津別(津別町営バス)950円 北見22は・252 日野
北見の津別町営バス 津別ターミナル  今日は津別町営バスの北見ターミナルから再開する。ホテルの方に聞いた町営バスのターミナルは、北見市役所の裏だった。実際に行ってみると、市役所の脇の駐車場に、「バスターミナルにつき駐車禁止 津別町」の立て札とともに、グリーンの濃淡に塗られたバスが停まっていた。
 正面の行き先表示は「津別ゆき」。「行」という文字が入っている方向幕は何回か見てきたが、「ゆき」とひらがなで入っているのは初めて見た。
 乗り込んでみるとシートピッチが狭い。数えてみると、何と13列もある。補助席も付いているから、目一杯詰め込めば65人座れることになる。その座席のモケットは、前2列が緑で、その後ろは赤になっている。その緑の座席には「子供とお年寄り専用席」の表示がある。前方を眺めるのは好きだが、そう書かれては座るわけにはいかない。前から3列目に座っていく。
 ちほく鉄道の北光社駅辺りで線路を越えて、山に向かっていく。北見市から津別町にはいると、本当に地名がないのだろう。バス停に北山前とか林前など、人家の名前がついているのはまだいい方。単に「17番」「8番」「6番」「4番」という名のバス停が続く。
 ようやく人家が増えてきたなと思ったら、もうそこが津別の町の中心街だった。
北見ターミナル
339.津別町役場9:33→10:04美幌(北海道北見バス)660円 北見230あ・・14 日野
津別の北見バス 津別バス停  町営バスの終点、津別には、北海道北見バスの津別町役場バス停が立っていた。建物には津別町営バスターミナルの文字もあり、北見と釧路を結ぶ特急バスもここに立ち寄るようだ。
 ここからは、北海道北見バスの北見行きに乗って、旧相生線に沿って美幌まで行く。
 津別を発車したバスは、国道240号線を美幌へ向かって走っていく。相生線の廃線跡も、この近くを通っていたらしいが、すでに大半が畑になってしまって、その跡をたどることは無理なようだ。それでも、たぶんあれがそうかな、と思うところは何カ所かあった。
 美幌駅は街中から離れているようで、その市街地での下車が続き、最後に残った2人も北見まで行かずに、美幌駅前で降りてしまった。バスの前に乗用車が停まり、そこから交代の運転士さんがやってきた。
340.美幌10:35→10:45女満別空港(阿寒バス)340円 釧路22あ・623 日野
美幌の阿寒バス 美幌バス停  美幌から網走へ行くバスはしばらくない。そこで、女満別空港経由で行くことにした。
 バス停の時刻表にも女満別空港行きのバスが「女満別空港線」として5本書かれている。次に乗るのは、その中の10時35分の便。これだけ見ると、この5本は空港連絡のリムジンバスのように見える。ところがそうではないのだ。
 乗車する次の便は、摩周方面から遠路やってくる阿寒バスの「阿寒パノラマコース」という定期観光バスなのだ。停車地相互の乗り降りが自由なワンマン運行で、回数券が使えないことを除けば、限りなく普通の路線バスに近い定期観光バスなのだ。
 乗り込むと整理券はなく、両替機もないまさしく「運賃箱」があるだけ。「案内所で、車内で精算してくれと言われたのですが」というと、なつかしい停留所名が並んだ用紙にパンチで穴をあけるタイプのきっぷに、パチンパチンと穴を開けて渡してくれた。きっぷと引き替えに払った運賃340円を運賃箱に入れる。
 先客は母娘の2人連れだけ。次の停留所が終点の女満別空港とのことで、美幌の街中を通ることなく、踏切を渡って駅の裏側へと進んでいく。
 やがて道は国道39号線に合流し、西女満別駅の先で右折して、高台にある女満別空港へと入っていく。
 降りるときに「このきっぷもらえませんか」と聞いたのだが不可とのこと。まあ、こればかりはダメと言われれば仕方がない。
 このバスに施されている阿寒バスの塗装は、丹頂鶴を模したもの。丹頂鶴の頭の赤が、ちょうど正面のウィンカーのところにきている。鶴という鳥を、大きく細長くアレンジしたデザインは、そのデフォルメとともに、なかなか秀逸だと個人的には思う。
定期観光バスのサボ
美幌駅
341.女満別空港11:30→12:00網走ターミナル(網走バス)750円 北見22う・167 三菱
女満別空港の網走バス  網走ターミナル行きの網走バスは、航空機到着15分後発車とある。11:15に名古屋からのANA便があるから、定刻に到着すれば11:30にバスがあるはずだ。
 やってきたバスは、窓ガラスの上部に女満別空港などのシールが貼ってあるから、この路線の専用車なのだろう。ちょっと古めの観光タイプのバスだ。空港乗り継ぎにしたおかげで、美幌から網走まで、リクライニングシートのバスで快適に移動することが出来た。
 予定通り名古屋便が到着して、11:30に10人ほどのお客を乗せて、女満別空港を発車した。こんなバスだけれども、リムジンバスではなく、沿道の停留所に停まっていく。女満別の高校前では、予定より早くバスがやってきたと、うれしそうに高校生が乗り込んできた。
 やがて網走湖が左側に見えてくる。しかしながら、建物や木々が邪魔をして、なかなかすっきり湖面を眺められるところがなかった。網走駅前を通って、次が終点の網走ターミナルだった。
 昼食はターミナル近くの網走ビールへ行く。ランチバイキングとともに、地ビールを2種類いただいた。昼はバイキングだけでビールを注文しないお客の方が圧倒的に多いようだ。せっかくのビアレストランなのだが。
342.網走ターミナル13:40→14:37ワッカネイチャーセンター入口(網走バス)1120円 北見200か・・86 三菱(ワンステ)
網走ターミナルの網走バス ネイチャーセンター入口バス停  今日は天気がいい。こんな日は、バスを降りて自然に親しむのもいいだろう。この路線は、旧国鉄湧網線廃止代替バス。網走湖、能取湖、オホーツク海、サロマ湖と変化に富んだ「水」を見せてくれる路線だ。
 やってきたのは、小さめのワンステップバス。さて、どちら側に座ろうか。左側は網走湖。右側は、それ以外の海や湖が見えるはず。網走湖はさっき眺めたからと、右側の座席に座っていく。
 ところが、網走湖は湖岸ギリギリを走るので湖面がよく見えたものの、能取湖は湖面まで距離があり、家などに邪魔されて、なかなかすっきり見えるところがなかった。ただ、国道と湖の間には廃線跡を利用したサイクリングロードが造られているのを見ることができた。
 常呂からは国道を離れて、まっすぐサロマ湖へと進む。サロマ湖を目前にした、ワッカネイチャーセンター入口バス停で降りる。ネイチャーセンターまでは1kmほど。次のバスまで1時間半あるから、ネイチャーセンターのレンタサイクルで原生花園まで行ってこようではないか。
 サロマ湖にかかる漁港の橋を歩いて越えていく。重たい荷物を持って暑い道を歩くのは時間がかかる。20分ほどかかってネイチャーセンターに到着した。
 レンタサイクルを借りて原生花園を移動するものの、サロマ湖が海と繋がっているところまで行く時間はなかった。もう少し時間があればと思いながら、時計を見ながら、涙をのんで途中で引き返してきた。
ネイチャーセンターへの道
ワッカを行く ハマナスの実
サロマ湖が見える オホーツク海とを結ぶ水路
343.ワッカネイチャーセンター入口16:09→16:19浜佐呂間(網走バス)280円 北見200か・・90 三菱(ワンステ)
センター入口の網走バス  何とかバスの時間までに停留所に戻ることができた。ここから再び、旧湧網線代替バスに乗って行く。
 やってきたのは、先ほどとは型は違うものの、やはり小さめのワンステップバスだった。こちらの方が、新しいバスのようだ。
 車内のお客さんは、先ほど乗ったバスに比べると多かった。ところが「次は栄浦 船長の家前です」の放送とともに押しボタンが押され、その栄浦バス停で数人を残してみな降りていってしまった。「船長の家」なつかしい名前だ。自分が大学生だった頃は、酒の飲める男女相部屋のユースホステル型式の宿ということだったのだが、今では料理で有名な民宿になっているようだ。
 サロマ湖入口バス停で、再び常呂で分かれた国道に戻る。けっきょく、10分ほどの乗車時間で浜佐呂間バス停に到着した。そこに立っていたポールは、網走バスのバス停が浜佐呂間。町営バスのバス停が浜佐呂間駅前と異なっていた。町営バスのバス停名から察するに、ここが旧湧網線の浜佐呂間駅前だったのだろう。
344.浜佐呂間駅前16:37→16:54サロマ湖畔(佐呂間町営)390円 北見22は・199 日野
浜佐呂間の町営バス 浜佐呂間駅前バス停  ここからは、佐呂間町営バスに乗っていく。今日はこの旅始まって、たぶん最初で最後になるリゾートホテルに泊まる。今夜の宿、サロマ湖緑館はどのバス停で降りればいいのだろうか。運転士さんにたずねると「サロマ湖畔」で降りれば目の前とのこと。そのものズバリの「サロマ湖畔」というバス停は、網走バスにはなかったが、この町営バスにあったのだ。
 北海道の学校はもう始まっているはずなのだが、生徒の下校輸送の帰りなのか、誰もお客はおらず自分の貸切。運転士さんは、バスの写真を撮っていたのを見ていて、「これでもいるかい」と町営バスの時刻表をくれる。すでに必要な時刻調べてあるので「ええ、いいですよ」と遠慮すると「さっきの写真と一緒に貼っておきな。せっかく来たんだから、記念になるよ」と言ってくれる。それならと、遠慮なくいただいておく。
 今朝乗った津別町営バスと同じような、トップドア、メトロ窓の日野のバスに15分ほど乗って、サロマ湖畔バス停に到着した。降りてみると、確かに目の前がホテルで、その向こうはサロマ湖だった。
 ここで泊まるからには、天気もいいしサロマ湖の夕陽を眺めたい。やはり、そう思う人は多いようで、日が傾きかけるとベランダに出る人が増えてきた。やがて太陽が山の影にだんだんとかくれていく。しだいに、海や空がオレンジ色になっていく。青からオレンジへの色の移り変わりが、なかなかきれいな夕陽だった。
浜佐呂間駅前の町営バス
ホテルから見たサロマ湖の夕陽

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